サンバクイーン争奪論争、リオのカーニバル

【2月8日 AFP】ブラジルのリオデジャネイロRio de Janeiro)で開かれる同国最大の祭典サンバカーニバルで、有力サンバチームの今年のサンバクイーンに7歳の女児が選ばれ、物議を醸している。

 サンバクイーンは、ドラム隊を従えてパレードの先頭を踊り歩く。ブラジル女性の誰もがあこがれるサンバクイーンの座を手にしたのは地元サンバチームの団長の娘、ジュリア・リラ(Julia Lira)ちゃん(7)。

 だが、サンバクイーンは通常、肌を多く露出した官能的な衣装で踊ることから、子どもの権利擁護団体などがリラちゃんの起用に異議を唱えている。

 こうした団体の1つ「Council for Defense of the Rights of the Child」のカルロス・ニコデマス(Carlos Nicodemus)委員長は7日、地元週刊誌「エポカEpoca)」の取材に対し、「子どものカーニバル参加に反対しているわけではない。だが、性的インスピレーションを喚起するサンバクイーンに、子どもや10代の少女を起用することには反対だ」と語った。同団体は、法的手段によってリラちゃんの起用を中止させる考えだという。

 一方、リラちゃんが参加するサンバチーム側は、リラちゃんは挑発的な衣装は着けないと反論。カーニバルの演出を手がけるエドソン・ペレイラ(Edson Pereira)氏もサンバチームのウェブサイトで、「これまで(セックスシンボルとして著名な)ルマ・デ・オリベイラ(Luma de Oliveira)さんやジュリアナ・パエス(Juliana Paes)さんなどが就いていたサンバクイーンに、愛らしく清純で繊細な少女を選んだのは素晴らしい選択だ」と述べた。

 エポカ誌によると、リラちゃんがサンバを踊り始めたのは2歳。リラちゃんの両親は、娘はカーニバルとサンバのために生まれてきたと信じていると語っているという。

 今年のリオのカーニバルは、今月12日から17日まで行われる。(c)AFP



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